消費税10%へ。増税理由と反対が起きない理由
消費税が10%になります。今回は増税としかし、我々国民は増税に対して特に大きな反対が起こること無くこの日を迎えたように思います。本日は、増税がそもそもに必要な理由と反対が起きなかった事に対して考察してみました。
増税理由は何なのか
そもそもに、なぜ増税は必要だったのかというと国の財源が足りないからという事ですが、”なぜ消費増税”を増税したのかという理由は財務省の公式見解とされるHP「消費税引き上げの理由」には下記のように記載されてました(要約してます)。
- 少子高齢化の中で社会保険料などが増えて若者の負担が大きい。しかし、所得税や法人税を増やすと現役世代にさらに負担が集中する。高齢者を含めた国民全体で負担するため
- 所得税や法人税は景気により増減があるが、消費税は過去不景気のときも安定財源となっていた
つまり、国民全員に等しくかかる税金である事と、これから不景気の時でも安定した財源になる事という理由が財務省が”消費税”を増税した理由です。
10%で増える税収と使いみち
消費税が増税されると5.6兆円の税収が増えると言われております。その半分は赤字の削減(国の借金の返済)で、半分を子育て世代の支援などに使われるとされています。増税の理由自体は赤字の削減というのがあるのでしょうが、国民理解の為に半分は子供たちのみらいの為という説明がなされています。
このタイミングで消費税の増税に踏み切った理由
2019年10月から消費税10%に増税されますが2回延期を挟んでいます。しかし、何故今このタイミングで増税に踏み切ったのでしょうか。それは、過去の増税時には大きく景気が落ち込みましたが2020年夏に行われるオリンピックにより海外の観光客の消費で相殺されるからというのが一般的な見方です。
家計に与える影響
総務省の家計調査によると年収500万の人は年間約20万円消費税を払っているとされています。2%あがると年間で4万円の負担増になる計算になります。年間4万円となる外食4,5回分とそこそこの金額ですよね。
反対が起きない理由
・やるやる詐欺
なぜ反対が起きないのか、大きくは国民性ですが私は2回の増税理由にあると思います。増税をやるぞやるぞとずっと言ってきました。(言い始めたのは旧民主党政権で、実行したのは自民党政権でしたが。)
私達は不思議なもので、嫌な事でも「やるぞやるぞ!」と言いわれて結局やられないと「やらないんかーい!」と思うようになっているようです。2回も増税をすると言われていてしないと逆に心の底で少し期待はずれ感を感じてしまっていたのではないでしょうか。なので増税に対する不満が、今回は期待通り増税したという謎の満足感で相殺されたのではないでしょうか、とすると長らく増税するする詐欺をしてきた自民党政権は策士とも言えます。
・軽減税率の是非
もう1つは軽減税率制度の複雑な制度も理由の一つと思われます。なぜ他の必需品は10%で新聞が8%なのかなどの議論に矛先が向き「なぜ8%から10%にするのか、国の支出は減らせないのか」「医療費や生活保護の過剰支給を削減する事は出来ないか」などの議論は特に起きずに軽減税率制度の是非を議論しがちです。マスコミもそっちの方向に振った取り上げ方をしています。これも反対が起きない理由の1つでじょう。
増税の影響を抑える為に
消費税は増税理由のところでも書かせて頂いた通り、誰もが等しく支払うものという事で避ける方法はありません。他のところで節税をするか、稼ぐかしかありません。
・株式投資
・スキルアップと転職
などなど色々な方法はありますが、日本人はお金に関して学ぶことを悪とする風習がありなかなか学んで来ませんでした。
お金の勉強は最強の資産防衛
お金を増やそうとする時に「簡単に稼げる」「絶対に儲かる」などのウリ文句に騙される人はいつの時代にも必ずいます。そこで必要なのが「お金の勉強」です。
書籍、セミナーなど学ぶ機会は色々ありますが最近ではスマホ動画で学べるサービスも出てきています。中でも、サイバーエージェントのグループ会社がやっている「お金のジム」は投資NISAやiDeCoなどの今すぐにでも始められる基本的な節税対策を入門編として、株式投資におけるゼロベースの基礎知識から実践スキルまで幅広く対応してます。1日10分90日でお金の勉強が出来るサービスです。無料体験だけでも3本用意されており、その内容がまたお金の勉強に役立つので、まずはそちらを視聴してみてください。
あとは余談ですが漫画で学ぶなら『インベスターz』もおすすめです。正直賛否あります、特にお金のプロから叩かれがちな漫画ですがお金をこれから学ぶ人にとってはとても良い勉強になります。
huluならドラマも放送してます
<こちらの記事もおすすめ>
原案は秋元康「あなたの番です」のマーケティング戦略
「あなたの番です」は秋元康が原案
「あなたの番です」は日テレ系の日曜ドラマとして2019年4月から9月まで2クールぶち抜き放送をされてます。最近私の周りでとても人気だったので調べてみると、原案は秋元康先生でした。もう話題作り、コンテンツ作りの天才ですね。
キャッチコピーは第一章が「毎週、死にます。」で第2章・反撃編が「殺(や)られる前に暴いてやる。」との事。この記事では極力ネタバレを回避して掲載しますが、興味があり見る予定だった方はご注意ください。また、『扉の向こう』というショートドラマが制作され、Huluにて独占配信されています。
「あなたの番です」の評判とマーケティング戦略
「あなたの番です」の評判
「あなたの番です」の口コミをネット上でみていると「次から次に殺人が起きてドキドキが止まらない」「毎回1個の事件が解決したと思ったらまた次の事件が起きるので目が離せない」など、キャッチコピーにもあった毎回誰かが殺されるというストーリー構成に対しての評価が目立つ。
視聴率も10%以上をアベレージで獲得しており最近のドラマとしては数字は取れている。この口コミや結果をもとに、何故この「あなたの番です」が人気なのか推察していく。
「あなたの番です」のマーケティング戦略
大きく語ると、「あなたの番です」は第一章で毎週殺人を発生させ話を広げるだけ広げて黒幕が誰かと視聴者に興味をもたせる。そして、第二章<反撃編>にて第一章で広げた伏線を回収していくというものだ。
今までの伏線回収系にしても、どんでん返しは多くて2回が平均的なストーリーだった。しかし、「あなたの番です」は毎回殺人を起こして毎回犯人が誰だか視聴者に考えさせる。これは、近年消費者が刺激に慣れてしまっている事に対する対応ではないかと考えている。
総務省の情報白書をみていると20代のテレビの視聴は2005年に180分あったのに対して最近は120分まで落ち込んでいる。その分インターネットが伸びているのだが、ほぼスマホに取られていると思っていいだろう。スマートフォンの中では常に情報が流れリフレッシュされている。世の中にあふれる情報は爆発的に増えているのに対して、人間が処理できる情報というのはほぼ変わらない。その中で、消費者は常にネットに接続された環境にいてSNSをのタイムラインやニュースアプリのポップアップなど、常に流れてくる情報に触れている。昔と違い1冊の本という大量の情報にある程度の時間を苦手とし、300字程度の要約された記事、画像や動画など視覚的にわかりやすく処理できるインターフェイスで情報を処理することに慣れてきている。最近では本の要約サービスのflierなどが誕生しており、本を1冊読むことさえ省略をしたくなる人が多い事が伺える。
ここからは推測でしかないが、近年の消費者の忍耐力と刺激を考慮したストーリ作りとそれに加えて誰かに言いたくなるシカケがこのドラマの流行った理由ではないだろうか。
忍耐力の話
最近ドラマを最後まで見れない人が増えたという話も良く聞く。Aというストーリーを1クールA1〜A12の12回に分けてA1、A2、A3...とずっと毎週観続けるという事が出来なくなっているのではないだろうか。 「あなたの番です」は2クールなので通常のドラマだとストーリーをA1〜A24に分けて展開していく。これを改善するにはコナンスタイル(毎回事件が起きて、1〜2話で完結していく)で展開する方法がある。
クールで展開するドラマは1つの大きなストーリーが多いが、一部コナンスタイルもある(アニメ実写など含む)。忍耐力が低くなってきた消費者に対してはコナンスタイルが受ける一方でクールで消滅するドラマとしては、12話のうち2,3話だけみて作品に惹かれ満足するというのは難しい。
今回「あなたの番です」は1回1回事件を発生させ1話完結しているように思わせる事により視聴者を飽きさせず、さらに話自体は1人の黒幕(かどうかは作品では明らかにされていない)を探すという思考をもたせる事でクールを通して1つのストーリーを楽しませる工夫が出来ている。
刺激の話
単発の短い情報に慣れた消費者を飽きさせずに毎回つなぎとめる、そのために毎回誰かが殺されるというシンプルな話なのだがストーリー構成を行う上ではそんな毎回誰かが死んでいてはそれこそコナンくん状態だ。1つのストーリーの中でこれだけ多くの要素をうまくまとめるのは至難の業だ。また、余談だがコナンくんの住む街米花町を舞台にしたギャグ漫画「犯人の犯沢さん」という本がシュールで面白いので興味があったらみてほしい。
名探偵コナン 犯人の犯沢さん(1) (少年サンデーコミックス)
話題の話
これも秋元康さんだからこそ出来ることなのかもしれないが、これだけ多くの殺人が起きていながらも黒幕が未だにわからない。議論になるストーリー展開が人々の話題になり、どんどんと視聴者が増えていく。また、まとめて観るにはhuluでしか見れないのだが、Tverなど見逃し配信が充実してきた事により、放送しながら視聴者を増やすという手法が使えるようになった事も大きい。
視聴者の変化に合わせてくる秋元康さん、さすがだなと思います。また、記事を書いている現時点では2章途中ですが、終わった時このドラマが再度どう評価されるかを追っていきたいと思います。
<こちらの記事もおすすめ>